誰が名付けたのか「富士グランドキャニオン」。それは、須走口の旧馬返付近にひっそりとあります。
グランドキャニオンは、砂漠化した小富士を源頭部として、厚く堆積している宝永火山のスコリアが水の浸食や雪代で深く削られた渓谷です。
富士山が今後、どのように崩壊していくのかという事が分かる生きた実例で、地質学的価値が高いようです。
本家のグランドキャニオンにはとてもかないませんが、規模は長さ約300m、高さは深さ約50m。最深部分が70mあるそうです。
人間と比較すると、その壁の高さは壮大です。「ふじあざみライン」周辺の地層には、最下層の1万年前の三島溶岩流まで、1万年の火山の歴史が層になって刻まれているそうです。
谷周辺は地盤がとても脆く、危うくなっています。融雪、降雨直後など気を付けて、絶景を見に行ってください。