北大峯奥駈道


3月末、季節はちょっと早いですが、大峯奥駈道を逆コースの吉野から歩いてきました。

金峯山寺の桜もそろそろ見頃でした。

中千本、上千本を抜け、ここから「大峯奥駈道」の始まりでしょうか。金峯神社の修行門です。

舗装路から登山道になってきました。ここから四寸岩山へ向かいます。吉野から四寸岩山の標高差は千m以上ありますので、初日からそこそこ大変ですね。

一泊目の宿のニ蔵宿小屋。小屋は11月~3月までは閉まっております。水場は水量が豊富でした。今回はすべてテント泊です。

二日目、五番関です。ここから山上ヶ岳方面へは女人は行けません。一千三百年の歴史をもつ大峯山信仰へのご理解を。

洞辻茶屋です。戸開けの期間(5月~9月)に合わせて営業しているようです。何でもありそうです。

日本三大荒行の一つ「西の覗」に来ました。

ハーネスとザイルならあまり怖くないと思うのですが、あの人間が支えるだけの綱ではきっと〇〇も縮むほど怖いでしょう。

もっとすごそうな「東ノ覗」、「裏行場」もあるようですが、先達なしでは行けません。

地蔵岳、名王ヶ岳を過ぎるとまた険しい道となってきます。

大普賢岳の手前で、和佐又からの道と合流します。山上ヶ岳付近に行けない女性は、ここで奥駈道に復帰する方が多いようです。しかし、大普賢岳から行者還岳までが核心部のひとつになり岩場、クサリ場が続きます。

二日目の宿の行者還避難小屋です。とってもきれいな小屋でトイレもあります。年中開放のようです。ただし、水が期待できません。近くの行者零水も涸れていました。

三日目となり、関西方面で人気のある弥山、八経ヶ岳です。写っていませんが、一週間前の大雪のなごりが南斜面以外にたっぷりありました。

明星ヶ岳を過ぎて、釈迦ヶ岳に向かいます。この間は歩き難い所と歩き易い所が交互に出てきます。

やっと釈迦ヶ岳に到着です。残雪たっぷりの北斜面では腰まで踏み抜き、大変難儀しました。

三日目の宿の深仙小屋です。トイレはありませんので、適切な処置が必要です。水場は涸れることもあるようです。この時は出てはいましたが、500mlを汲むのに10分かかりました。

四日目の朝。朝霧が大峯山脈、熊野古道らしい雰囲気です。

正面が大日岳の行場です。”一般の方はご遠慮ください”とのことです。

ここで北大峯奥駈道の終了です。前鬼に下ります。結局、ここまで三日間誰にも会いませんでした。季節外れと雪が残っているせいでしょうか。

太古ノ辻から1200m下ってきました。役行者の弟子の前鬼の子供で、五鬼のひとり小仲坊の宿です。今は営業期間外ですが、畳敷きの宿泊所は開放されていました。

名瀑100選のひとつ「不動七重滝」です。みごとな景観でした。小仲坊から前鬼口のバス停まで舗装路を2時間半歩き、今回の山行を終えました。