固有種の宝庫 アポイ岳


9月初旬の台風が去った後に、アポイ岳に行ってまいりました。

9月ともなると、だいぶお花も終わっているのですが、さすが高山植物の宝庫のアポイ岳、まだまだ残っていました。スタートしてすぐの樹林の中にミヤマウズラ。

おおっ、見たかったアポイマンテマ。カラフトマンテマの変種とか。夜を中心に花を咲かせるために、朝早くじゃないとしぼんでしまうそうです。

これはアポイハハコ。葉に生える白い綿毛が、ウサギの耳のような触り心地。

馬の背を過ぎて、アポイ岳で最も貴重なヒガタソウが咲く幌満お花畑へ。花期は5月なので、もちろん今は見られませんが、大規模な盗掘で激減してしまったそうです。

ヒダカトリカブト。アポイ岳のものは毒が少ないのか、エゾジカの食害で数を減らしているそうです。

チシマセンブリ。今の時期には一番多く咲いていました。

幌満お花畑を過ぎて、いよいよ山頂へ。

810mと低い標高ながら、たくさんの高山植物が色とりどりの姿を見せる花の山です。

山頂から吉田岳を目指します。ここの稜線のお花も見逃せません。

さっそく出会えました、ヒガタミセバヤ。これからの時期は、これを目当てで登る人もいるようです。

この稜線のかんらん岩は、地質的にも非常に貴重なものらしい。

私はにはよく分かりませんが、このミルフィールみたいな層状の岩を見て、地質学者の方々は萌え~とするそうです。

エゾルリムラサキ。最後の一凛という感じです。

これもよくぞ残っていました、ミヤマモジズリ。

これは番外編。この時期のヒグマが食べるものは、アリ、ザリガニ、セミの幼虫の動物質に加え、ヤマグワ、サルナシ、フキなど。消化があまり出来ないので食べたものがそのまま糞に出てくるそうです。この糞には果実みたいものが混ざっていました。

吉田岳から見たアポイ岳。う~ん、素晴らしい所です。是非、是非、いらしてください。